
その年の恵方を向いて、包丁を入れていない巻きずしを黙っていただく、節分の「まるかぶり」。
九州、東北文化で育った私には、関西で驚いた行事のひとつでした。
大阪の海苔問屋さんの発案で始まった「恵方巻き」は、いまや全国にも知られるところとなっているようです。
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豆で追い払われると分かっていながら、毎年毎年、律儀にやってきてくれ、厄を持って行ってくれる鬼さん。
ありがとう。
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海苔の上に広げた酢飯の上に、かんぴょう、卵焼き、しいたけ、ほうれんそう、にんじんなどを乗せて巻く、昔ながらの巻きずし。
お正月が開けると、お店で巻きずしの予約も始まり、当日には店先に、さまざまな具のお寿司が並んで楽しいものです。
家で作る場合は、具も巻き方も、お好みで自由につくることができますね。うちでは酢飯に、お酢、砂糖、塩を入れず、ごはんのままで巻くのが人気です。
今回は、もうひと手間・もうひと食材プラスするだけで可愛くアレンジできる、いろいろな変わり巻きずしをご紹介します。
①まきすの上に、ラップを置き、酢飯を薄く平らに広げる。
②【水玉巻きの場合】 酢飯の上に、丸く切った海苔や薄焼き卵を、好みの間隔で置く。
【ストライプ・チェック巻きの場合】 細く切った海苔や薄焼き卵を、ストライプ・チェック模様に乗せる。
③ラップで全体を覆い、まな板を乗せ、まきすとまな板をもって、えいっとひっくり返す。
④一番上にあるラップを外し、好きな具を置く。
⑥ぎゅっぎゅっ。まきすの下を向こうに引きながら、寿司を締めるように、手前に引くとしっかり巻ける。
⑦取り出してみると…
⑧できた!「水玉巻きずし」!
①まきす、ラップ、酢飯、海苔、具の順において、
◎+お好きな具
海苔、酢飯、1cmおきに具を置いて巻いた「華やか巻き」
◎+鮭、炒り卵、青のり
酢飯に、鮭、炒り卵、青のりをそれぞれ混ぜた細巻き、「カラフル細巻き」
◎+タコ糸、そば、うなぎ、きゅうり
端をタコ糸でしばってゆでたそばで、うなぎときゅうりを巻いた、「うなきゅうそば巻き」
◎+出し巻きたまご、ツナご飯、きゅうり
まきす、ラップの上に、細く切った出し巻き卵ときゅうりを交互に置き、ツナご飯を巻いた、長女のオリジナル「たまごきゅうり巻き」
酢飯がいろどり豊かなら、さらに楽しいバリエーションができますね。
天然色素で色づけるのもいいですが、昔ながらの具材を混ぜこむのもいいものです。
例えば…
赤 : 赤飯、梅酢、刻んだ紅しょうが
橙 : 鮭
黄 : 炒り卵
茶 : 玄米、おかかしょうゆ、そぼろ、炊き込みご飯
緑 : 青のり、抹茶
紫 : 黒米
灰色 : 黒すりごま
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デコ巻きは、できあがりを想像しながら、上方にくる部分から順に、パーツを重ねて巻きます。
たとえば、赤鬼さんなら・・・
の順において巻く。
細かい表情は、海苔を切って貼るといいですね。
節分、まさに季節の分かれ目、変わり目は、体調のバランスを崩しやすいとき。
魔を払い、あたたかい行事食を頂いて、こころもからだもぽかぽかに、新しい季節を迎えられる喜びを感じたいですね。
「この時代に、この場所に生まれた、いま持っている心と身体で、この季節に、ここで手に入るものを、大切な人とまるごと味わう」をモットーに、
簡単な英語表現を交えながら、四季の行事や暮らしの手作りを楽しむ教室「こども寺子屋」「おとな寺子屋」を主宰している。
ブログ:五感まるごと☆四季を愉しむ寺子屋だより -What a Wonderful Everyday Life in Japan!-