
1 こころ満たされるパーティー
こんにちは。「いつもがわくわく☆こどもてらこや」主宰の柳原里実です。
寒い季節には、あたたかい炎のゆらめきや、きらきらしたデコレーションが似合いますね。
おしゃれをして、上質な時空間を味わうのもいいですね。
わたしのお気に入りは、ある老舗ホテルのクリスマスの飾りつけです。照明も色も、華やかだけれど落ち着いてあたたかな雰囲気。ターシャ・テューダーさんが描かれる家庭のクリスマスが思い起こされます。
ロビーに飾られる「お菓子の家」ならぬ「お菓子の街並み」は、動く仕組みで、デザインが毎年楽しみでわくわくします。
また、おうちもいいものです。
ひとり暮らしのお部屋で、お気に入りのおつまみと飲み物で乾杯するのも楽しい。私なら、ナッツとアボカドがあれば贅沢の極みです。
(写真はこどもてらこやのみんなとつくった「おかしの村」)
パーティーで大切にしたいのはひとつだけ。それは「誰と過ごすか」。
家族や好きなひとたちとなら、ふたりでも「うれしいパーティー」です。
市販のお惣菜や宅配のものを並べてもいい。手作りを楽しんでもいい。インスタ映えしなくていい。インスタ映えしてもいい。たったいまから始めてもいい。準備期間を長くかけてもいい。
いま、この時間を、意志を持って味わう。
そんな時は、本当に「どんな形もいい」ですね。
2 おうちパーティーのアイディア
さて、ホームパーティーを、よりわくわくしたものにするには、実にたくさんの方法があります。
そのうち、冬のパーティーを準備からたのしむアイディアを、写真が載せきれず箇条書きになりますがほんの少しご紹介します。
(1)招待状を送る
郵便受けにパーティーの招待状を見つけると、わくわくしませんか?
絵本や童話に出てくるように、見知らぬ森のだれかから、突然送られてくるのは、わくわくの最たるものかも。
けれど実際のところは、電話やメールで、日程や内容などを決めることが多いでしょう。それでも、その内容をあえて紙に書き、郵便ポストや郵便受けに投函するのはたのしいものです。
なんでも、一瞬で届き、開封したかどうかも即時に伝わる便利な時代に、昔懐かしいわくわくしたタイムラグを生み出すあそびです。
飛び出すカード、当日まで飾ってかわいいクラフトカード、風船など受け取ったひとが仕上げるカード、組み立て式立体カード、おみくじカード、ほかの人へのカードと組み合わせると何かができるカード、当日答えが発表されるなぞなぞカード、当日身に着けてくるといいことが起こるカード、孫の手形やぐるぐる落書きカード…楽しみ方は無限です。
(姉が当日、招待状のビーズをネックレスにしてつけてくれました)
(2)ドレスコードを伝える
(写真は、ドレス型招待状)
ロングドレスやタイ着用などのパーティーも、いつか主催してみたいものですが、おうちパーティーならば、普段着の「色」だけを提案すると、気軽に楽しめます。
前もっていっしょに決めながらも、招待状に書くのがたのしい。
たとえばそのパーティーのテーマカラーが「赤」だとしたら、赤系のニットでいい。一色にすると、持っていない場合もあるので、「赤」「白」「黒」など、何色か選択できるようにすると、どんな年代の人たちにも取り組んでもらいやすいかもしれません。
「その色のものを身に着けるだけでOK」にすると、服よりさらに簡単。髪飾り、ヘアウィッグ、ネクタイ、タイピン、アクセサリー、ネイル、ハンカチ、ポケットチーフ、バンダナ、ショール、カラータイツ…いつもは身に着けない色に挑戦するきっかけにもなるかも。
色以外にも、たとえば「メガネ」「花」などの「グッズ」しばりもたのしいですよ。
みんなで記念撮影すると、自由で楽しく、かつ一体感のある美しい写真が撮れます。
(3)ネームカード・座席名札を用意する
(写真は、ドレス型ネームカード)
招待状を作るときに、いっしょに作っておくと、雰囲気がそろってよいです。
新たな交流のきっかけとしての集まりなら、何気なく座る席や、その場のくじ引きで決まる席もいいですね。「袖振り合うも他生の縁」。共通の興味関心があったり、今後の創造につながるご縁だったり。その方とは、その時だけたのしいご縁だったり、次の人に間接的につながるものだったり。
おうちパーティーでは、みんなを知っているからこその座席を組めます。普段逢わないおじいちゃん、おばあちゃんと孫が近くになるようになど、どんな年代の方も「なんだかよかったなあ」そう思ってもらえたら最高ですね。
(4)部屋をデコレーションする
いつもの部屋の雰囲気を、いかにパーティー仕様にするか。
わたしが子どものころは、折り紙でつくる「輪飾り」や、薄い花紙を重ねて開いて作る「紙の花」が定番でした。
「花紙」そのままのサイズもいいですが、3枚*3枚や5枚*5枚など、のりで大きく貼り合わせてから作ると、超特大のお花ができます。それをふたつ、背中合わせにして貼り合わせると、超巨大ボンボンに。3つほどつくって天井から吊るととってもかわいい。
手っ取り早いのは「布」。シーツや大判のショールなど、家にあるもので十分です。天井の梁やカーテンレール、またはひもを張ってかけることもできます。
広い面積でなく、トイレットペーパーほどの細い布でも、長ければ、立体的にかけていったり、何本も垂らすことで、舞台のように印象を大きく変えられます。
ふくらます手間はかかりますが「風船」はわくわくです。子どもたちが小さい頃は、内緒でこつこつふくらませていたけれど、大きくなると一緒に準備できるように。風船も100個単位で、テーマカラーにそろえると圧巻です。段ボールでつくった壁や立体物に貼りつけたり、浮いているようにひとつずつ天井からひもで吊ったり。あるいは、床一面風船の海のように置くと、歩いた時に風船がふわーっと波のように浮いてうねり、幻想的で楽しいですよ。
ペンシルバルーンで、バルーンアートをつくってぶら下げるのも楽しいですよ。いつかヘリウムガスの風船がぷかぷか浮いている会場もつくってみたいところです。
また、「小物」を毛糸やテグスで、天井からたくさん吊るすのもとってもかわいい。どんぐりやまつぼっくり、赤いの実や緑の枝など自然の拾い物を吊るすと、ナチュラルであたたかい雰囲気に。
全体をデコレーションするのが大変な時は、お部屋の一角に集中させれば十分。記念撮影はそこで行えば、雰囲気もまとまります。
(5)テーブルをコーディネートする
ナチュラルな雰囲気なら、いつものウッドテーブルのままで。
テーマカラーのテーブルクロスがなくても、個人のテーブルマットとして、画用紙や色紙を使えば、気軽にさまざまな色を取り入れることができます。
テーブルセッティングには、グラス、皿、カトラリーの3種類を出しておけばOK。さらに、ネームカードをセットすれば完璧です。
その他、小枝ピンチョス、つくりおき前菜など、いつもの食材をひとくちサイズにしたり、固めたり、刺したり、並べたりするとパーティーメニューに。
サラダや蒸し野菜は、ツリーやリースの形にするだけでかわいい。こどもたちも参加できます。
ロールキャベツや白菜などのいつもの夕飯メニューも、レッドペッパーなどの差し色を加えたり、ソースで模様を描いたり、盛り付けで華やかに。
写真は、結晶の型で抜いたマジパンでくるんだドライフルーツケーキ。ツリーの飾りや、緑の木の枝で飾りつけしました。
とても入りきらないので、またの機会に…。
では、作ってたのしい、飾ってかわいいクッキーツリーとカップケーキツリーをご紹介します。
3 雪の結晶クッキーツリーの作り方
枝とクッキーのパーツに分かれるので、持ち運び可能です。
会場がお店だった折、事前に持ち込みのお願いをして、現地で組み立てたこともあります。
もちろんふつうのクリスマスツリーにかけてもかわいいことうけあいです。
[枝の土台の作り方]
<材料>
・枝 3本
・ひも
・紙粘土 (重さのあるもの)
*ひもと紙粘土の代わりに瓶でもよい
<作り方>
(1)枝を3本束ねて、ひもでしばります。
*瓶に挿す場合は、1本でもよいです
(2)枝の脚元を、紙粘土に挿せばできあがりです。
[アイシングのやり方](卵なし)
通常のアイシングは、生卵の白身で作りますが、卵を使わないバージョンです。
<材料>
・お好みのクッキー生地 適量
・粉糖 100g
*おうちにある砂糖をフードプロセッサーにかけてつくることもできます
・レモン果汁か水 大1弱~
<作り方>
*抜型がなければ、コップのふちなどでまるく切るのもかわいいです
*ストローで、ひも用の穴をあけておきましょう
(2)粉糖に少しずつ果汁を加えて混ぜ、お好みの固さのアイシングをつくります。
*スプーンで持ち上げると、3~4秒でアイシングの形が消える固さは、塗り広げやすいです
*スプーンで持ち上げると、先がゆるやかに曲がる固さは、線や模様を描きやすいです
*カラフルにする場合は、天然着色料を加えます
(3)クッキーが冷めたら、竹ぐしなどで自由に模様を描きます。
*三角に切ったクッキングペーパーを丸めて、アイシングを入れるとより描きやすいです
乾いたらひもを通して、枝やツリーにかけましょう。シンプルな色も、カラフルも、どちらもかわいいですよ。
4 割れない☆持ち運びできる☆ケーキスタンドの作り方
ガラスのケーキスタンドやドームは、特別感がとても素敵です。けれど、いかんせん割れる心配が。うちでもいくつ割ったことでしょう。
おうちパーティーの際には、いつも使っている皿の間にグラスを立て、両面テープで留めれば、即席スタンドのできあがり。グラスを皿の中心点に置くのがポイントです。
写真は、サイズ違いのアクリルの皿や、普段使いの皿とコップを組み立てたもの。
さらに、紙皿と紙コップで作れば、公園などにも気軽に持ち出せます。
おやつやサンドイッチを乗せると「アフタヌーンティーごっこ」ができます。
たくさんのマフィンやカップケーキと、クリームやトッピングを用意して、その場でデコレーションして乗せていくと「カップケーキタワー」。たくさんのこどもたちと公園でのピクニックにも活躍しましたよ。
冬のパーティーなら、クリーム、ドライフルーツやナッツだけでなく、湯煎してクッキングシートの上に星や雪の結晶の形にしぼったチョコレートや、金平糖、氷砂糖、アラザンなどのデコレーションもかわいいですね。
[ケーキスタンドの作り方]
<材料>
・紙皿 3枚
・紙コップ 2個
<道具>
・はさみ
・強力両面テープ
<作り方>
*薄い紙皿は、乗せる重みに耐えられるように、数枚重ねて丈夫にするのがおすすめ
*写真は、白いボール紙を丸く切りました
(2)紙コップのふちと底に両面テープをつけて、紙皿の中心に貼ったらできあがりです。
現在、木を輪切りにして、磨いて、普段はウッドプレートとして、組み立てればケーキスタンドになるものを制作中ですよ。
5 さいごに
割れてもにこにこかわいいですね。
どうぞこころもからだも、きらきらあたたかい冬をお過ごしください。
「この時代に、この場所に生まれた、いま持っている心と身体で、この季節に、ここで手に入るものを、大切な人とまるごと味わう」をモットーに、簡単な英語表現を交えながら、四季の行事や暮らしの手作りを楽しむ教室「こども寺子屋」「おとな寺子屋」を主宰している。
ブログ:五感まるごと☆四季を愉しむ寺子屋だより -What a Wonderful Everyday Life in Japan!-