
乳幼児には、遊びも勉強も生活も趣味もありません。全てがこれから生きていくため、この世界を知るための活動です。
例えば、はじめての絵の具。
これは、何に使うものだろう? おおっ!開いた。どうして開いた? もう一度やってみよう。 なるほど、こうすれば開くのか。 なんだ、ムニュっとしてドロドロが出てきた。 もう一度やってみよう。 おおおお!押すと出るのか〜。 触ってみよう。冷たくてヌルヌルする。 なるほど〜
子どもはこんな風にひとつひとつ確認し、感覚や技術を身につけながらゆっくり進みます。ママはよほどの危険がない限り手を出さず、見守りの姿勢で耐えてください。
1.「早くできることが良いのではない」ことを忘れない。
2.「見本通りつくることが目的ではない」ことを忘れない。
3.今子どもが何を修得しようとしているのか観察してみる。
気持ちに余裕が持てるよう周りが汚れるのを覚悟して、大きめのブルーシートなどでしっかりカバーしておきましょう。「何でも来い!」という気持ちで、さあ始めましょう。
絵の具(3色以上あるといいかも)
筆
パレット(お皿でもいいです)
筆洗い(水が入れられたらなんでもいいです)
色画用紙(3色以上あるといいかも)
お弁当用のおかずカップ(あれば便利ですが、なくても大丈夫です)
はさみ
マジック
のり
ぞうきん
/glue glue\
画用紙をはさみで切って 「葉っぱ2枚」と「かたつむりの体」を、 アルミカップを切って「かさ」を用意しておきます。
まず、ママが葉っぱにのりを塗って お手本を見せてから、子どもに葉っぱとのりを渡し、 のりを塗るよう促します。
「のり」が初めての子には、「のり」という単語も教えてあげましょう。子どもは大人の口の動きを見て言葉を覚えるそうです。
ゆっくり発話し、口の動きを見せてあげましょう。
まだ話せなくても覚えますから、 まだ話せない子にも、しっかり教えてあげてくださいね。
先ほどと同様に、ママが先に 台紙に葉っぱを貼って見せます。
「貼ります。ペタペタ」 アクションと言葉が連動するよう発話すれば、 子どもはすぐに覚えます。 この時、英語を使うと英語も覚えちゃいます。 のりを塗る時に「グル〜グル〜(glue glue)」 葉っぱを貼る時に「ペーストペースト(paste paste)」
/paste paste\
同様にかさ、かたつむりの体も貼り付けます。
葉っぱで覚えた “のりを塗って台紙に貼る”という 一連の作業の確認です。 一人でやってもらいましょう。 向きや位置は自由に。
最初にママが白い絵の具のフタをあけ、 皿に少し出すお手本を見せます。子どもに好きな色を選ばせ、フタを開けるよう促します。
上手に開けられない場合は、もう一度 ゆっくりフタの開け方を見せてあげましょう。
“チューブを押すと絵の具が出る”が とても面白いので、繰り返すかもしれません。チューブの触感や出る量の調整など、指先で色々なことを学ぶ瞬間です。
できるだけ体験させてあげたいのですが あまりにもったいないと思ったら 取り上げるのではなく、「もったいない」ということを伝えてみましょう。
/tap tap\
白い絵の具を少し水で伸ばしてから指先につけてあげましょう。ママも一緒に、点を打つように雨を描きます。
次に好きな色を子どもに選んでもらいます。
「あか」「みどり」「きいろ」色の名前を確認しながら、「好き?」などと聞いてみるのも良いでしょう。 選んだ絵の具を少し水で伸ばしてから、筆で子どもの手のひらに塗り、かたつむりの殻の位置に手のひら型をつけます。
/tickle tickle\
/stamp!\
あじさいをちぎった紙で表現します。
色画用紙、色紙、いらない広告など何でもいいので、細かくちぎります。
この時、よく観察してみてください。
実は、手首のスナップを使って紙をちぎるのは 子どもにとってかなり高度な作業なのです。子どもがどうやって紙をちぎろうとするか、 繰り返す中でどう変わっていくかを見ると、子どもが学んでいるのがよく分かります。
しかし、そう簡単にちぎれるようにはなりません。 お子さまが小さい場合は、引っ張ってもちぎれるよう 少し濡らしておいても良いかもしれません。
葉っぱのそばにのりを塗ってちぎった紙を貼っていきます。
最後にママがマジックで 「かたつむりの顔」と「かさの枝」を描けばできあがりです!!