
おいしいかぼちゃの選び方と保存方法☆塩だけほっくりかぼちゃ&濃厚かぼちゃプリンの作り方☆
1 野菜の端境期にも大助かりの野菜
こんにちは。「いつもがわくわく☆こどもてらこや」主宰の柳原里実です。
わたしの住んでいる交野(かたの)には、歴史的に有名な隠れ里があり、その山間で育てられた野菜を一週間に一度、届けていただいています。ビニールハウスなどで管理されたお野菜ではなく、露地栽培なので、その季節にできるものだけです。
どんなお野菜を届けてくださるのかは、その朝収穫される農家さんにおまかせです。すると、その季節の同じ野菜が何週も続き、毎日そればっかりをいただくことになります。農家さんと同じような気持ちでうれしくなります。
最近続いているのは「かぼちゃ」と「芋」と「間引き菜」です。ぷりぷりに光っていた夏野菜が終わり、冬野菜の本番を迎えるまでの間、役立ってくれている野菜たちです。
2 かぼちゃの底力♪こんな栄養がありますよ
実りの秋は、冬を迎える前に、栄養価の高い野菜や穀物で滋養を高められるようになっています。
かぼちゃは、薬膳では腎臓の薬と言われているそうです。次のような栄養素が豊富です。
抗発癌作用、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、喉や肺など呼吸器保護
〇ビタミンC、ビタミンE
からだをさびさせない、抗酸化
〇カリウム
抗高血圧、筋肉の痙攣防止
〇食物繊維
便秘の予防や改善
3 おいしいかぼちゃの選び方と保存方法
<おいしいかぼちゃの選び方>
(1)皮に艶があるもの。
(2)黄色い部分がないもの。ある場合は、オレンジ色が濃い物。
(3)軸が太く、切り口がコルク状に乾燥している物、軸の周りがへこんでいるもの。
(4)左右対称に丸くなっているもの。
(5)ずっしりと重みを感じるもの、皮が固いもの。
(6)カットされている場合は、肉厚で、果肉の色が濃いオレンジ色で、種がふくらんでいるもの。
<かぼちゃの保存方法>
まるごとのかぼちゃは、風通しのよいところで約2カ月くらいもちます。採りたてよりも、置いて熟成させたものの方が、追熟され、でんぷんが分解されて糖分に変わり、ほくほくさと甘みが増します。
カットされた物は、スプーンでワタと種をかき取り、エコラップなどで包んで冷蔵庫で保存します。約1週間。
4 「ほっくりかぼちゃ」と「濃厚かぼちゃプリン」の作り方
「ほっくりかぼちゃ」の材料は、かぼちゃと塩だけです。
砂糖やみりんはもちろん、だし汁も酒もなしです。塩をまぶして少しおくと、汗をかいたようにじんわり出てくるかぼちゃ自身の水分とほんの少しの水で蒸しあげるのです。十分に甘いですよ。
たくさん作っておくと、スープ、サラダ、炒め物、和え物、揚げ物…いろんなメニューに展開できます。
うちでは、他に重ね煮したい野菜をいっしょに重ねて蒸し焼きします。
後でプリンなどおやつにするときは、味のクセが強い野菜は重ねずに。
[ほっくりかぼちゃ煮]
<材料>
・かぼちゃ 中1/4個
・自然塩 ふたつまみ
・水 大2
<作り方>
(1)かぼちゃを切って、厚手鍋に入れます。
(2)一番上に塩をふって、ふたをして10分ほどそのままおいておきます。
(3)水をふりかけ、ふたをして、中火にかけます。
ふいてきたら弱火で、約15分竹ぐしがすっと通るまで煮ます。
(4)火を止め、約5分蒸らしたらできあがり。
[濃厚かぼちゃプリンの作り方]
皮ごとすりこぎでつぶして、こさずに作るのもいいです。お好みでクリームチーズを加えると、さらに濃厚になっておいしい。
プリン生地に入れるかぼちゃの量をふやすと、当然ながらかぼちゃ感が増します。私はかぼちゃ感が濃い方が好きなので、少し多めに入れています。
余った種は煎っておやつに、皮はきんぴらやかりんとうにして、皮もまるごと一物全体をいただきたいですね。
[材料](4人分)
・かぼちゃ(種皮をのぞいて) 200g
・卵 2個
・てんさい糖 50g
・牛乳(豆乳) 1/2カップ
・生クリーム 1/2カップ
・カラメルソース(・てんさい糖 50g ・水 小1 ・湯 1/4カップ)
[作り方]
(1)かぼちゃの皮をむき、裏ごしをします。
*裏ごししなくともOK
*かぼちゃを食べられる器として使う時は、スプーンでくりぬきます。
(2)ボウルで、卵、てんさい糖を混ぜ、牛乳、生クリームを少しずつ加えながらよく混ぜます。
(3)(1)に(2)を少しずつ加えながらよく混ぜ、裏ごしして、お好みでバニラエッセンスを加えます。
(4)耐熱の型かかぼちゃの器に流し入れ、底に湯を張った天板に乗せ、170℃のオーブンで約30分焼きます。
竹串でさして、生地がついてこなければできあがり。
*写真はダッチオーブンです。
*器の大きさによって、時間を調整してください。
(5)粗熱をとり、冷やして、お好みでカラメルソースをかけてどうぞ。
[カラメルソース]
小鍋にてんさい糖と水を入れ、弱火で加熱し、カラメル色になったら火を止め、お湯を加えて混ぜます。
*混ぜずに鍋を揺り動かすこと。
5 さいごに
その時に手に入るものを頂いて、肩の力ゆるゆるで、こころもからだもどうぞ元気な秋を。
「この時代に、この場所に生まれた、いま持っている心と身体で、この季節に、ここで手に入るものを、大切な人とまるごと味わう」をモットーに、簡単な英語表現を交えながら、四季の行事や暮らしの手作りを楽しむ教室「こども寺子屋」「おとな寺子屋」を主宰している。
ブログ:五感まるごと☆四季を愉しむ寺子屋だより -What a Wonderful Everyday Life in Japan!-